FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

チューブラータイヤの貼り替え

チューブラータイヤの貼り替えをしました。

依頼は、バルブを折ってしまった後タイヤの交換でしたが、オーバーホール時に交換した前タイヤも着きが甘くなっていたので、貼り直しました。

タイヤは、同じゴミタリアのチャンピオンに交換しました。

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中級グレードのモデルですが、縫い目やリムテープの処理が丁寧で、センターが出し易く、貼り易いタイヤです。

自転車は写真のアマンダスポーツでオーダーされた散策車。
かなりユニークな構成なので、紹介したいと思います。

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この自転車、1980年頃に散策車としてオーダーされたもので、クロスチューブラータイヤを履いてクロスツーリングに出掛けるための自転車がベースになっています。

アマンダスポーツの千葉さんが、ご自身でクロスツーリングに使うために開発されたモデルです。

クロスツーリングとは、グラベルロード(未舗装路)を走ることを中心としたツーリングの形態で、担ぎをあまり考えないパスハンターのような構成の自転車になっています。


前後共カンパの変速機が採用されています。
レーシングモデルですが、フロント 43-26T、リヤ 14-24Tをカバーできています。
クランクはスギノのPXにTAのチェーンリング、フリーはサンツアーの5Sです。

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ブレーキは前後共ダイヤコンペのセンタープルで、スローピングがきついフレームデザインのため、後側のアーチワイヤーを自製して長いものに交換し、取り回しを変更しています。

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カンチレバーを採用しなかったのは、チューブラー用のホイールサイズでフレームサイズが430mmのスローピングデザインのフレームの場合、ブレーキが踵に当たる恐れがあったからでしょう。

ハンドル周りはオールラウンダーバーにアンベルセ型のブレーキレバーを組み合わせてあります。
これは、シフトレバーにアマンダオリジナルのカニレバーを採用しているためです。
カニレバーはサンツアーのラチェットタイプのサムシフターのレバーを二股に変更した物で、シフト操作は、サムシフターに比べかなり扱い易くなっています。

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オールラウンドバー上部のスペースを利用する簡易型のキャリアが装着されています。
この位置に荷物を載せてもヘッドベアリングに近い位置に荷物重心が来るため、未舗装を走る際のハンドル操作に影響が少なくなるように考えられています。
散策車としての使用の際にも便利なようです。

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シートピラーは、アマンダ製のクロモリスライディングピラーが採用されています。
下りでサドルを下げるだけでなく、大きく後方に移動させることで、腰を後ろに引きながらもサドルに座ってペダリングできるようにして、なおかつ、足付き性も確保できるポジションが取れるようにと考えられています。

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グラベルロード(未舗装)をツーリングするための自転車なのにチューブラータイヤを採用するなんて、軽くスムーズに走るためにタイヤの絶対性能を最重視する千葉さんらしい選択です。
また、クロスツーリングをするための様々な工夫が、実際に走った経験を基にして、積み上げるられるように考え出されていることが良く分かります。