FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

完組ホイールの調整


FLUENTEでは、完組ホイールの点検、調整を承っております。

完組ホイールは、組み上がりの精度があまり高く無い物が多く、メーカーやモデルによってはセンターのズレが大きかったりハブの部品や調整の精度が良く無いものも見受けられます。

使用中のものだけで無く、新品も一度点検、調整してから使用することをお勧めします。

FLUENTEまでご相談ください。


FLUENTE
TEL&FAX 03-5426-3868
http://fluente.jp/

イメージ 1



お客様より SHIMANO WH-RS010 の点検調整とハブのオーバーホールを承りました。

購入してから一度も点検をしていないということと、ハブの玉当たり部が十分に馴染んだようなので、オーバーホールと調整をして欲しいとのことでした。

特にハブは問題がある訳ではありません。
カップ&コーンタイプのハブの場合、馴染みが出たところで内部のグリスを入れ換えて玉当たりを追い込んだ調整にすると、スルスルとスムーズな回転になり玉当たり部の寿命も伸ばすことができるので、今回の点検調整を機にオーバーホールを行うことになりました。

イメージ 2



シマノのフリーハブは、独立したフリー機構をハブにネジ止めする構造で、他の殆どのメーカーのハブのように、フリーボディーをハブから外してもフリー機構に手を入れることができません。
専用工具を用いて分解組み立てをすることは可能ですが、手間と時間を考えると
内部修理するためにでも分解、組み立てをすることは現実的では無く、何か問題がある場合はフリーボディーの交換で対処することになります。そのため、オーバーホールでも、フリーボディーを分解しての内部をグリスアップは行なっていません。
フリー機構をメンテナンスは、ハブを分解して内部を洗浄した後、フリーボディーのワンの端とフリーボディーの元の隙間からパーツクリーナー等を内部に流し込み汚れを洗浄してから潤滑性の高いオイルを十分に流し込むことにより行なっています。

イメージ 3


イメージ 4



ワンも玉押しも精密では無いですが、研磨が施されています。
玉当たり部には深い線状痕や虫食い等は無く、玉当たりの痕が薄く筋になって付いた状態で良好でした。

質の良いグリスを充填してハブを組み上げ、玉当たりを追い込んだ調整にしています。
スルスルと軽い回転に調整することができました。

前後のホイールとも、縦横の振れとセンターをチェックしました。

前後のホイールともやや大きめの縦振れと若干の横振れ、センターずれがあったので調整してあります。

シマノの中級以下のグレードの完組ホイールは、大きめの縦振れがあることが多いように思います。

イメージ 5



後輪には、オフセットリムが採用されています。
11S用のハブになり、増大したオチョコ量のためにノンドライブ側のスポークテンションが低下することに対処するために採用されました。

オフセット量は2mm程度ですが、オチョコ量が是正されているために10S用のハブで組まれた同じような仕様のホイールと、同等程度にノンドライブ側のスポークテンションを高めることができています。