FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

ディスクブレーキ用ホイール


FLUENTEでは、自転車の点検、調整、オーバーホールを承っております。FLUENTEまでご相談ください。


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ホイールの点検・調整をしました。

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ディスクブレーキ仕様のシクロクロス完成車に採用されているホイールです。

新品ですが、完成車に装着されているホイールは完組ホイールにも増して組み上げの精度が低いものが多いので、点検・調整は欠かせません。
当店に修理や調整の依頼で持ち込まれる自転車に、目視だけでセンターのズレが分かるようなホイールが装着されていることは珍しいことではありません。

ホイールとしては、フロントホイール、リヤホイール共に、わずかなセンターのズレとやや目立つ縦振れがありましたが、完成車のホイールとしては組み上げの精度は高い方です。
センターを出して縦振れを調整しました。

ハブの球当たりの具合を確認すると、スムーズなものの、やや強目の球当たりの具合だったので調整してあります。

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リムは、ディスクブレーキ専用の形状の
WEINMANN XC180 Disc が採用されています。
このリムは、リムサイドにブレーキ面になる平らな部分が無く、カマボコ状の断面形状をしています。
リム幅に比べてリムハイトが低く、横剛性と捻れ剛性を確保しながら、縦方向には変形し易い断面形状です。
カタログによると、リム重量は 437g とリム幅からすると軽量なモデルです。
ディスクブレーキ専用の断面形状をしたリムは、リムサイドに厚みを増したブレーキ面を持たないのでその分軽量化が計れます。

スポークは、全て φ2.0mm 、32H です。

このホイールに、幅広な 700×38Cのタイヤが装着されています。

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KENDA Kwic-Trax というタイヤですが、
特に軽量でしなやかなモデルではありません。
カタログ重量が 650g ということからも厚みのあるタイプということが分かると思いますが、重量からイメージするよりもタイヤのサイドがしなやかなモデルです。

このホイールとタイヤの組合せを装着した自転車で走行すると、見た目や重量のイメージとは全く違った走りを見せます。
流石に踏み出しは重いのですが、少しでも速度が乗ると車輪が滑らかに転がってドンドン加速して行きます。
細かい震度もあまり感じずに乗り心地がかなり良く感じます。
太いタイヤのエアボリュームから来る乗り心地の良さはもちろんありますが、細かい振動をあまり感じること無く車輪の転がりが良い感じは、リムが縦方向にたわみ易いことによる効果です。
リムブレーキ用のリムに同じタイヤを装着しても、同じ転がりと乗り心地の良さにはなりません。
特に細かい振動の少なさは、リムブレーキ用のホイールでは軽量で薄くしなやかなタイヤを装着しなければ味わえない感触です。

カマボコ状の断面形状したリムが縦方向にたわみ、路面の凹凸を吸収することで、転がりと乗り心地が大幅に向上しています。