完組ホイールの修理的組み替え
お客様より完組ホイールの修理を承りました。
KINETX PRO のリヤホイールです。
DAHON の20インチ(406)にデフォルトで装着されていたものです。
スポークが1本折れています。
ニップルを回収してみると、インナーニップルは普通のニップルを逆さまにした形のリムに当たるところの際からネジが切ってあるタイプで、ニップルの際からスポークが折れて残っていました。
外したスポークを調べたところ φ2.0-φ1.6mmバテッドスポークが使われていました。
ETRTO 406の20インチリムとはいえ、16本しか張られていないスポークがφ2.0-φ1.6mm では細すぎてスポークがたわみ、たわみが繰り返されることでニップルの際からスポークのネジ部が折れたものと推測されます。 また、406径のリムを16本のスポークで組んであるために、ホイールの中心に向かって組まれるニップルとスポークがリムに向かう角度が違うために、スポークがニップルの際で曲がっています。 これもスポークのネジ部に応力集中が起きてスポークが折れた一因でしょう。
このリヤホイールは、ペアスポークになっているリムの穴がつながるようにクラックが入り破損する例があるようですが、これも、ホイールのたわみを極力出さないためにスポークテンションをできるだけ高めて組む必要があるために起きていることだと判断しました。
リムのスポーク穴やインナーニップルの形状、スポークの曲がり具合と曲がりの位置などから判断して、スポークをφ2.0mmプレーンに変更するだけでなく、リムのスポーク穴を拡張してアウターニップルに変更して組み直しました。
スポークをφ2.0mmに変更することで、高いスポークテンションでスポークを張らなくてもホイールのたわみを減らすことができるのでリムの穴の破損を防ぐことができます。
インナーニップルの形状のために、スポークのネジ部に応力集中が起きていたので、スポーク穴を拡張してアウターニップルに変更しました。
スポーク穴部の肉厚はアウターニップルに変更が可能な程度の十分な厚みがありました。
アウターニップルに変更することでニップルのネジ部手前からスポークが曲がり、スポークのネジ部へ応力集中が起きないようになっています。
スポークの通し方は、オリジナルではドライブ側が内-外通し、ノンドライブ側が外-内通しで最終交差を編んでいなかったものを、イタリアンに変更して最終交差を編んでいます。
スポークを編むことで、スポークの曲がり具合はオリジナルよりも大きくなっていますが、アウターニップルへの変更と太いスポークを編んで組んだことでニップルのネジ部への負担は大きく減っているため、問題は起きないと判断しました。
ハブはフランジ幅が狭く設定されているアメリカンクラッシックのものが採用されているため、左右のスポークテンションの差は少なく組み上がっています。
KINETX PRO のリヤホイールです。
DAHON の20インチ(406)にデフォルトで装着されていたものです。
スポークが1本折れています。
ニップルを回収してみると、インナーニップルは普通のニップルを逆さまにした形のリムに当たるところの際からネジが切ってあるタイプで、ニップルの際からスポークが折れて残っていました。
外したスポークを調べたところ φ2.0-φ1.6mmバテッドスポークが使われていました。
ETRTO 406の20インチリムとはいえ、16本しか張られていないスポークがφ2.0-φ1.6mm では細すぎてスポークがたわみ、たわみが繰り返されることでニップルの際からスポークのネジ部が折れたものと推測されます。 また、406径のリムを16本のスポークで組んであるために、ホイールの中心に向かって組まれるニップルとスポークがリムに向かう角度が違うために、スポークがニップルの際で曲がっています。 これもスポークのネジ部に応力集中が起きてスポークが折れた一因でしょう。
このリヤホイールは、ペアスポークになっているリムの穴がつながるようにクラックが入り破損する例があるようですが、これも、ホイールのたわみを極力出さないためにスポークテンションをできるだけ高めて組む必要があるために起きていることだと判断しました。
リムのスポーク穴やインナーニップルの形状、スポークの曲がり具合と曲がりの位置などから判断して、スポークをφ2.0mmプレーンに変更するだけでなく、リムのスポーク穴を拡張してアウターニップルに変更して組み直しました。
スポークをφ2.0mmに変更することで、高いスポークテンションでスポークを張らなくてもホイールのたわみを減らすことができるのでリムの穴の破損を防ぐことができます。
インナーニップルの形状のために、スポークのネジ部に応力集中が起きていたので、スポーク穴を拡張してアウターニップルに変更しました。
スポーク穴部の肉厚はアウターニップルに変更が可能な程度の十分な厚みがありました。
アウターニップルに変更することでニップルのネジ部手前からスポークが曲がり、スポークのネジ部へ応力集中が起きないようになっています。
スポークの通し方は、オリジナルではドライブ側が内-外通し、ノンドライブ側が外-内通しで最終交差を編んでいなかったものを、イタリアンに変更して最終交差を編んでいます。
スポークを編むことで、スポークの曲がり具合はオリジナルよりも大きくなっていますが、アウターニップルへの変更と太いスポークを編んで組んだことでニップルのネジ部への負担は大きく減っているため、問題は起きないと判断しました。
ハブはフランジ幅が狭く設定されているアメリカンクラッシックのものが採用されているため、左右のスポークテンションの差は少なく組み上がっています。