FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

ミニベロのホイールを組み替えました。

お客様よりミニベロ用のホイールの組み替えを承りました。

中古で手に入れられた 20インチのミニベロのホイールを組み替えて欲しいとのご依頼です。

お客様には、はじめカーボンフォークへの組み替えをご依頼いただいていたのですが、お持込みされたミニベロの各部を確認したところ、ホイールがあまりにもセオリーから外れた組み方だったので組み替えることになりました。

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組み替えることになったホイールは、フロント、リヤ共に、28H、アメリカンクラッシックのハブとアレックスのリムで組まれています。
デフォルトの406径のホイールを 451径に変更するために手組みされたホイールのようです。

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車体に装着されたホイールを確認してすぐに気付いたのは、リヤホイールのセンターが大きくズレていることでした。
タイヤとチェーンステーとの隙間が左右で違うのが一目で確認できます。
ホイール単体で確認すると、アメリカンクラッシックのリヤハブのオフセット寸法の約半分のセンターのズレが確認できたので、センターをフランジ間のセンターに合わせて組まれたようです。
このホイールを組んだ人がどのようにしてスポーク長を出したのかは分かりませんが、この組み方のホイールとしてはスポーク長は適切でした。 当然左右のスポーク長さは同じです。

フロント、リヤ共に、スポークアレンジも独特です。
どちらも 2本組で外-内通しと内-外通しのスポークを交互に通してあり、スポークを編まずに組んであります。
一般的に 2本組は編めないので、スポークの通し方を外-外通し又は内-内通しに統一してスポークを編むのですが、このホイールは編むことを前提としてスポークを通し方しているので、2本組では編めなくなってしまっています。

このようにホイール組のセオリーがことごとく守られていないホイールなので、組み替えることになりました。

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フロントホイールは、オーソドックスに6本組、イタリアンです。
アメリカンクラッシックのフロントハブのようにフランジが厚く経の小さいハブは、基本的ラジアル組向けに作られていると思いますが、乗り心地を重視してタンジェント6本組、イタリアンで組みました。
スポーク長さの関係でφ2.0mmプレーンスポーク。 オールブラックにするためにブラックアルミニップルです。

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リヤホイールは、ドライブサイドを4本組、ノンドライブサイドを6本組、イタリアンです。
ノンドライブ側のフランジ幅が狭く設定されているアメリカンクラッシックのリヤハブなので、左右のスポークテンションの差は小さく仕上がっています。

車体に組み付けてブレーキを調整しましたが、リヤブレーキはセンターを出すだけではなくブレーキシューの位置も調整する必要がありました。