FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

木リムのホイールを組み換えました。

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木リムで組まれたホイールを組み換えました。

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リムは、イタリア BRUSATI製で、材質はヒッコリー 36Hです。
25年程前にホイールに組まれたものですが、殆どの乗られていなかったのでまだまだ使えます。

組み換え前は、リムに付属の φ1.8mm スポーク用のロングニップルを使用して、左右共にφ1.8mm(#15)スポークを左右共に6本 JIS組で組まれていました。

今回は、オフセットの大きくなった11S用ハブで木リムを組ときに左右のスポークテンションのバランスをどの程度まで補正できるかを考えてホイールを組み換えてみました。 特に、ただでさえテンションを高められないノンドライブ側のスポークテンションの追従度を、どの程度高めることができるか考えて組ました。

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組み換えたスポークは、ドライブ側 星
φ2.0mm プレーン、ノンドライブ側 星
φ2.0-1.6mm バテッドです。
ドライブ側を 4本組、ノンドライブ側を8本組のイタリアンで組みました。
木リムはアルミリムよりも長いスポークが必要なため、8本組をする場合 DT やサピムなどのメーカーでは必要な長さのスポークの用意がありませんが、星工業では必要な長さのでスポークを製造しているので、現在木リムをこの組み方をするには星工業のスポークを使用する必要があります。

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φ2.0mm(#14)のスポークに組み換えるに当たってφ2.0mm 用のロングニップルが必要になります。 このリムの場合、最低でも18mmの長さのロングニップルが必要ですが、19mmのジュラルミン製ロングニップルが入手できたので使用しました。
ニップルを回す部分はセレーションタイプで、専用のニップル回しを使用します。
リムが陥没しないように使用するワッシャーは、真鍮製の薄手のものを使用しています。

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19mmのジュラルミン製ロングニップルのヘッド部には、マイナスの溝ではなくトルクスのT20に合わせた加工がされていて、こちら側からでもある程度のスポークテンションを掛けた調整が可能です。

φ2.0mmのスポークでは4本組したドライブ側のテンションを限界まで高めましたが、木リムに施されている穴振りので関係で、どうしてもリムのドライブ側がめくれるように持ち上がってしまいます。
持ち上がる量のをできるだけ押さえて組みましたが、φ2.0mmプレーンスポークで
4本組したドライブ側のスポークは結線の必要性を感じないレベルの剛性感に仕上がりました。

オフセットが大きくなったために、テンションバランスを取ることが難しくなったノンドライブ側のスポークテンションをどの程度高めることができるかを確かめるために今回の組み換えをしたわけですが、ノンドライブ側をφ2.0-1.6mmバテッドスポークで8本組にしても、元々スポークテンションを高めることが難しい木リムなので、ノンドライブ側は結線が不要なレベルまではスポークテンションを高められませんでした。 結線をする施せば、オリジナルのホイールよりも確実に剛性感の高まったホイールに仕上がるでしょう。