FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

フィッティングとフォームについて

FLUENTEでは、フィッティングを承っております。
ポジションを最適化するだけでなく、ペダリングのイメージやハンドル各部の使い方等、お伝えする具体的な身体の使い方を実際にペダリングしながら試して確認していただいております。

FLUENTEのフィッティングを是非ご利用ください。
お問い合わせ、お待ちしております。

FLUENTE
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先日、トライアスリートからご相談を受けました。
自転車のコーチからもっとケイデンスを上げるように言われるのですが上がらないんです。軽いギヤで回しても毎分110回転も回らなくて、とのことでした。
ローラー台に乗っているフォームを画像で見せていただいたところ、サドル周りとハンドル周りのセッティングのバランスが悪く、ケイデンスを上げられそうにありません。

このフォームで乗っていてもケイデンスは上げられないので、フィッティングをしてフォームの見直しとペダリングの正しいイメージを解説しながら実践していただくことにしました。

自転車をローラー台にセットして実際にフォームを見せていただいたところ、TTバイクでサドル周りはDHポジションに合わせたかなりの前乗りセッティングになっているのに、ハンドル周りは近く高いセッティングで上半身がかなり起きた状態です。
一度、ある有名なフィッティングを受けた結果だということでしたが、ケイデンスが上げられない原因は明らかにこのセッティングにあると判断して、ハンドル周りをDHポジション中心の低く遠いセッティングに変更することにしました。

セッティングの変更量をみるためにペダリングをしていただいていると、前乗りセッティングのサドルの上で骨盤を立て背中を丸めてペダリングされています。
理由をお聞きすると、自転車のコーチがそうしろと言うのでやっているとのことでした。

サドルは前乗りセッティングなのに骨盤を立てたフォームではスムーズなペダリングは出来ないので、サドルのセッティングに合わせてハンドル周りのセッティングを変更し、骨盤を倒して背中を伸ばすフォームを取ってもらいます。
ペダリングのイメージを実践していただきながらケイデンスを上げて行くと、ブルホーンを持って毎分150回転オーバー、DHポジションでも毎分130回転オーバー迄ケイデンスが上げられるようになりました。

以前のフィッティングで、DHポジション向けにサドル周りを前乗りセッティングにしているのに骨盤を立てたフォームで乗ろうしていることを指摘しないまま、ハンドル周りを上半身が楽な状態にセッティングしたことがケイデンスが上げられない原因でした。
骨盤を立てたフォームに合わせた、サドル周りとハンドル周りをロードバイクのようなバランスが取れたセッティングにするか、DHポジション向けの前乗りにセッティングするなら、骨盤を倒したフォームに変更してもらいながらポジションを合わせれば、ケイデンスが上げられないと言う問題は起きなかったと思います。

今回のフィッティングでは、ロングのトライアスロンに出場するためのTTバイクということなので、DHポジション優先のセッティングにするために、ハンドル周りを低く遠いセッティングにして骨盤を倒し背中の伸ばしたフォームを取れるように変更しました。

今回とは逆に、フィッティングで合わせたポジションについて、何故そのポジションになっているのかの説明が無いまま乗っていて、結局自己流のフォームになってしまっている方もいらっしゃいます。

フィッティングは、ハンドル、サドル、ペダルの相関位置を調整し一人一人に合わせることができますが、身体はその上で固定されていないので、取るべきフォームのイメージを説明されないと、自己流の楽ながら上手く身体が動かない、自転車を上手く操れないフォームに陥りがちです。

フィッティングには、何故そのポジションに合わせたかの解説とそのポジションでの取るべきフォームのイメージの説明が不可欠だと思います。