FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

手組みホイールの調整



お客様より手組みホイールの調整を承りました。

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MAVIC オープンプロ のシルバーリムをtradiziome クラックハブと組み合わせて、前後共、32H、φ2.0-1.5mmバテッドスポーク、イタリアン 6本組で手組みしたものです。

前輪の動きが、ダウンヒルで若干不安を感じるので、スポークテンションをみて調整して欲しいとのご依頼です。

振れ、ホイールセンターとスポークテンションなどをみてみると、前後共にホイールセンターは出ていて、使用していれば出る程度の振れがありました。
スポークテンションは前後共低めで、ニップルを増し締めすることで剛性感を向上できる状態でしたので、スポークテンションを上げながら振れを調整しまた。

採用されている φ2.0-1.5mm バテッドスポークは、スポークテンションの上限を超えると塑性変形して延びてしまい、スポークテンションが低下してしまうので、増し締めを塑性変形する手前のスポークテンションで辞める必要がありす。

前後共 32本スポークが張ってあるので、この太さのスポークでも柔らかさを感じながらも不安を感じなようなところは、スポークテンションを高めることがでもました。
オープンプロの剛性からすれば、スポークテンションにはまだまだ余裕がありますが、スポークの引張り強度の制限があるために、リム側の限界まではスポークテンションを高められません。
特に後輪は、オチョコの関係でドライブ側のスポークテンションよりノンドライブ側のスポークテンションがかなり低い
ところでしかバランスさせることができないために、スポークテンション的にはもう少し高めたいところです。

後輪のドライブ側を φ2.0-1.8mm バテッドスポークに変更するだけで、ドライブ側のスポークテンションを大幅に高めることが可能になります。
ノンドライブ側のスポークテンションも高めることができ、スポークテンションの向上とドライブ側のスポークの径が太くなることでホイールの剛性感、特に、ダンシング時の掛かりとコーナーでの踏ん張り感は格段に向上するはずです。

機会があれば、後輪のドライブ側だけでもスポークを太いものに交換するご提案とご説明をさせていただいて、ホイールをお渡ししました。