FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

フロントディレイラーのオーバーホール


FLUENTEでは、自転車の組み替え、組み上げ、オーバーホールを承っております。
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お客様よりロードバイクの組み上げを承りました。

以前乗っていた軽量アルミーカーボンバックのフレームに、クラックが入って乗れなくなったので、新たなフレームに外したパーツを使って組み上げて欲しいというご依頼です。

組み付けるパーツは、シマノでグレードは統一されていませんが、フロントディディレイラーULTEGRA 6500 です。

イメージ 2

フロントディレイラーは、直付けタイプのものを取付けバンドユニットに取付けてからフレームに取付けています。

取付けてから大体のストロークを調整するために、手で羽根を外側に移動させてから手を離しても、羽根が戻りませんでした。
ピボット部の動きが非常に悪くなっているようです。

イメージ 1

映像からわかるように、ULTEGRA 6500 のフロントディレイラーは、取付け側のピボットがアーレンキーでネジを外して分解できる構造になっています。

2箇所のピボットボルトを外して、取付け側からパンタ部を取り外し、羽根側のピボット部の動きを確認しました。
若干動きは悪いものの作動に問題はありませんでした。
十分にオイルを注入してピボット部を動かし、動きが良くなったことを確認した後洗浄して、新たにスプレーグリスを注入しました。
ネジを外したピボット部は、ボルトとピボット内部に付着していた腐食物を取り去ってから磨き、グリスを塗布して組み立てました。

手で確認すると、スムーズに作動してスプリングの力でスパッと戻るようになりました。

フロントディレイラーは、新品のときはピボット部にグリスが注入されていますが、使用して行くうちにグリスが流れ出してしまいます。
特に、雨中での使用が多いとにグリス切れの状態になりやすいものです。
走行中にフロントディレイラーを作動させていれば全く動かない状態に陥ることは少ないですが、チェーンリングの片側しか使用せずにフロントディレイラーを固定状態で使用したり、今回のように、グリス切れしているフロントディレイラーをメンテナンスせずに保管して作動させないでいると、ピボット部内部が腐食して固着してしまうことになります。

フロントディレイラーのピボット部には、数ヶ月に一度スプレーグリスなどを注入して作動を確認することが必要です。