手組ホイールの修理
FLUENTEでは、手組みホイールの修理、調整を承っております。
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お客様より手組ホイールの修理を承りました。
マビックの32H チューブラーリム をシマノ axのハブで6本 逆JIS 相当で組んだホイールです。
φ1.8-1.6mmバテッドスポークが採用されています。
ドライブ側のスポークが一本、首から折れていました。
スプロケットを外して確認してみると、以前交換したスポークが、普通のハブと同じように外ー内に通してあり、バテッドスポークが無かったためかφ1.8mmのプレーンスポークが使ってありましたので、このスポークも交換することにしました。
シマノ ax ハブのフランジは、スポークを内ー外方向だけに通して綾取りで編めるように、スポーク穴に段が付けられています。
スポークは内ー外方向だけに通して綾取りをし、ホイールを組み上げます。
スポーク穴の段により、スポークの組方は逆JIS組相当に限定されます。
以前折れたスポークも段の内側で、今回折れたスポークと隣り合ったところでした。
スポークを交換するためにタイヤを剥がすと、非常に簡単に剥がれてしまいました。
このホイールは、中古を購入されたもので入手されてからタイヤの貼り具合をチェックしたことが無かったとのことでしたが、非常に薄く塗られたリムセメントが完全に硬化していて、非常に危険な状態でした。
タイヤを交換して貼り直すことになりました。
ドライブ側のスポークを2本交換して振れ取りを行いましたが、ホイールのセンターがズレていたので振れ取りと同時にセンターを出してあります。
シマノ ax のハブは、6S時代のハブとしてはオフセットが大きくノンドライブ側のスポークテンションをあまり高められません。
細いφ1.8-1.6mmバテッドスポークで組んであるので、ノンドライブ側のスポークのたわみが大きく、あまり掛かりの良くないホイールになっているようです。
中古のホイールを購入されてから、数ヶ月で同じような箇所のスポークが続けて折れたということは、スポークの疲労が進んでいてこの後もスポークが折れる可能性があります。
スポーク折れの防止とホイールの完成度を高めるに、ドライブ側のスポークだけφ2.0-1.8mm バテッドスポークに交換することをご提案させていただきました。
完全に硬化しているリムセメントは剥がして、新たなベッドを薄く作りました。
タイヤ側にもリムセメントを塗ってからタイヤを貼っているので、しっかりと貼れています。
リムテープで貼ってもリムセメントで貼っても、時間が経てばタイヤの貼り具合は弱くなります。
1年位が限度と言われていますが、チェックはもっと頻繁にした方が良いです。
チューブラータイヤの貼り具合が弱くなれば、最悪の場合命に関わります。
特に、水分の影響で貼り具合が弱くなりやすいので、雨でもチューブラータイヤで走行する機会の多い方は、点検回数を多くすることをお勧めします。