FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

ブレーキシューとリムとの相性と異常磨耗

先頃、ロードバイクの整備中にリムが異常に磨耗しているものを続けて2件扱いました。

異常に磨耗しているリムの特徴として、リムサイドの磨耗の跡がスジ状に段が付いています。

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画像のリムにスジ状の段の付いた磨耗跡が分かると思います。 磨耗跡を良く見ると、リムサイドのアルミが細かなウロコ状に剥がれるように磨耗した跡も確認できました。
これは、リムのアルミ材に対してブレーキシューの攻撃性が強過ぎるために、リムサイドのアルミ材が細かなウロコが剥がれるように磨耗するので、リムサイドの減りが大きく、また、剥がれたアルミ片がブレーキシューに食い込んで残り、アルミ片で大きく磨耗したリムサイドにスジ状の磨耗跡を残します。

画像のリムは、独特のニップル部の形状でメーカーとモデルが特定できると思いますが、もう一件のホイールは、カンパニョーロのアルミリムのモデルで上級グレードのモデルでした。

どちらのリムもスジ状の磨耗跡があり、リムサイドが大きく磨耗した結果、リムサイドが反るように変形し始めていました。

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ブレーキシューは、どちらも シマノRC55C4 を使用していました。

シマノ以外のメーカーのホイールなので、このような現象が起きた訳ではありません。
シマノ製のホイールでも同様な現象が起こるモデルがあります。
この現象は、特定のメーカーで起きる訳ではなく、起きるホイールのリムに採用されたアルミ材の性質によるものです。
同じメーカーのモデルでも、起きないモデルがありますし、同じモデル名のホイールでも、リムが違うと起きなかったりします。
この現象は、他のメーカーのホイールとブレーキの組み合わせでもおきています。
同じブランドのホイールとブレーキの組み合わせでしたが、走行距離 4000km 程度でリムサイドがハッキリと分かるほど磨耗していました。 そのままだとリムが直ぐにダメになってしまうので、攻撃性の低いブレーキシューに交換してリムサイドの磨耗を低減しました。

異常磨耗になっていると、上記したようにリムサイドにスジ状の段が付いた磨耗跡やアルミ材がウロコ状剥がれた磨耗跡が見られ、ブレーキシューの表面にアルミ片が食い込むが多く起きます。 酷い場合には、アルミ片を取り除いても直ぐにアルミ片が食い込むので、常にアルミ片がリムサイドを削るザリザリ、ジャリジャリしたブレーキフィールを感じる状態です。

ことように、ホイールのリムサイドの異常磨耗は、どのメーカーのホイールにどのブレーキシューを使うと起きるかということは、特定され、整理された情報は殆どないので、上記ような現象が起きた場合は、リムの磨耗が進む前に攻撃製の低いブレーキシューに交換して下さい。