FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

ビンディングペダルあれこれ

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一部でビンディングペダルは、「咄嗟に外すことができなくて危険だ」とか「脚の自由度が奪われるので故障の元になる」などと言われているようですが、お客様の声や自転車仲間との話、私自身の経験からもそのようなことは殆ど無いようです。

SPDタイプの2つ穴クリートを使用した場合に、靴底との相性によっては外し難いこともありますが、若干の調整加工をすることで問題無く使用できています。

私自身の経験では20年以上前に発売された初代のTIMEのペダルは、クリートを嵌め難い上に外し難く、慣れるまでに何度か危ない目に会いましたが、その後の改良されたTIMEのペダルやLOOKのMTB用ペダル、シマノSPDペダル、TIMEのMTB用ペダル、クランクブラザーズのペダルなどでは、そのような経験はありません。

「咄嗟に外すことができなくて危険」という話の中には、「トークリップに慣れているベテラン程、咄嗟のときに足を後ろに抜く癖がついていて足を捻って外す動きができなくて危険だ」というものがありましたが、逆にトークリップを使ったことが無い方が、新たにビンディングペダルに慣れていただければ、特に問題は無いようですね。

ちなみに、当店のスタッフは30代でMTBに乗り始めるまで、スポーツ自転車はおろかシティサイクルにさえ殆ど乗って無かったようですが、シマノSPDペダルを使い始めてから一度も倒れたことがありません。

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「足の自由度が奪われるので故障の元になる」については、私自身の経験としては話が逆になります。

私は、ロードレーサーでお店まで通っていて、ペダルは低いピンが打ってあるフラットペダルを使っています。
このペダル、引っかかり具合や踏み心地などに不満はないのですが、思い切り飛ばして走る時間が多いと膝に負担がかかるのを感じます。
走った後、膝に違和感を感じるのです。

この原因は、分かっています。

フラットペダルで思い切り飛ばして走ることが原因なのです。
これは、シティサイクルなどによく付いているプラスチックのペダルでも起きます。

そんな膝なのに、ロードレーサーで長距離のファストランなんかしたら膝が壊れると思われるでしょう。
ところが、ある種のビンディングペダルを使えば大丈夫なのです。
別に特別なモデルではなく、一派的に入手できるものです。

この症状はロードレーサーに乗り始めたときからありました。
始めは、トークリップとレーサーシューズにシュープレートを付けていました。
普段は、咄嗟に外すことができるようにトーストラップは締めず、長い峠を登るときとレースに出たときには締めていたのですが、長距離のトレーニングをすると、右膝の靭帯が腫れてあぐらがかけなくなりました。
その後、出たばかりのLOOKのビンディングペダルに変えシマノのLOOKタイプも使いましたが、症状はあまり変わらないか少し酷くなったかもしれません。

転機になったのは、初代のTIMEのペダルを使ったときです。
クリートの前後が自在に動くTIME独特のフローティング機構のために、膝への負担が大きく減り靭帯が腫れることも無くなりました。
TIMEのペダルを使い始めてから、自分のペダリングを観察していて気が付いたのですが、私の足は、踏み足から引き足に切替わる際に捩れるように動いていて、そのときの捩れるような動きがスムーズにいかないと膝の靭帯に負担が掛かるようなのです。
この動きは、フラットペダルではペダルに足を押し付けた状態のときに起きる動きなので、当然スムーズに動く筈が無く、膝の靭帯に負担が掛かることになります。
このことが分かってからは、ペダルにはフローティング機構があり、自分の足の動きに合っているかが大変重要な要素になっています。
その結果、今のところ使用しているビンディングペダルシマノSPDペダル(モデルにより若干の差はあります)、
クランクブラザーズのペダル(こちらの方がSPDペダルより合います)とロードレーサー用のシューズで使うためのTIMEのペダルです。

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このように、ビンディングペダルの機構が故障を防いてくれる例もあるわけです。

ビンディングペダルを使うかどうかは、その人の足の動きなどにも左右されるので、使ったときの良し悪しは一概には言えないでしょう。

私としては、ビンディングペダルを使うことを積極的に勧めています。
これは、スムーズで正しいペダリングを身に付けるためには、足の固定は不可欠だと考えているからです。
身体の故障に繋がるようなら使用を控えるべきですが、先ほどの例のように、自分の脚に合ったビンディングペダルを見付ければ殆ど問題は起きないと思います。

足の固定が不可欠なのは引き足を正しく使うためなのですが、引き足についてもいろいろ言われてるようですね。

引き足については別に書きたいと思います。