FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

乗り心地あれこれ

タイヤが変われば乗り心地が大きく変わりますが、フレームやホイールにも乗り心地の違いが有ります。

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上の写真のホイールは、私が通勤で使用しているもので、メーカーの完組ホイールのリムに若干の加工を施し、一般的なハブで組直したものです。
ロープロファイルのエアロ断面のリムで24H、スポークは#14プレーンで試験的なスポークアレンジで組んであります。

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次の写真のホイールは、上のホイールを組み直す間代わりに通勤で使っていたものです。
こちらもエアロ断面のロープロファイルのリムで28H、スポークは#14プレーンでオーソドックスな4本組みのホイールです。

リムの重量はどちらも同じ程度です。

上の写真のホイールを組み直すことにしたので、下の写真のホイールにタイヤ、チューブとスプロケットを移し変えて5日間程通勤に使っていました。

ホイールを組み直し、再びタイヤ、チューブとスプロケットを移し変えて通勤自転車に装着して家路へと向かいます。

店の前は透水性のブロックを敷いた歩道になっていて、朝晩共少し走行するのですが、走り始めて直ぐに「こっちのホイールの方が振動が少ない」と感じました。
透水性のブロックを敷いた歩道を走行すると、細かい振動を結構感じるものですが、上の写真のホイールの方がハッキリと滑らかに進みます。
車道を走行していても振動が少ないためにペダリングが滑らかにできて、ペースが上がり早く走れてしまいます。

同じ路面を同じタイヤ、チューブ、同じフレームで比較することになったので、良く分かります。

どちらのホイールも、リムの断面形状や重量は似たようなものですが、上の写真のホイールに使われているリムは、若干の加工を施してあるために、リムのたわみが大きく出て乗り心地に影響を与えたようです。また、スポークの本数やスポークアレンジも影響しています。

ホイールの縦方向の剛性が高いと、路面の凹凸を拾って跳ねるように転がるために、転がり抵抗が大きくなるようです。

縦方向の剛性が低い、特に、リムのたわみが大きく出るホイールは、路面の凹凸にリムが沿うように変形して跳ねる事が少ないので、乗り心地良く滑らかに進むために、転がり抵抗が少なく早く走れて身体へのダメージも少なくなります。

完組ホイールでは、スポーク本数を少なくするための縦方向に変形し難いリム、テンションを高くし易いストレートスポーク、たわみを難いアルミスポーク等、縦方向の剛性を高くする構成になっているモデルが多く見られます。

短時間のレースユースならば、踏み込んだときの反応(掛かり)重視の構成でも良いのでしょうが、長距離耐久走の場合は、荒れた路面から来る振動による身体のダメージが少なく安定して走るために、乗り心地を十分考慮に入れたホイールの選択が必要でしょう。

一般道の路面状況では、惰性で走行しているときの伸びが違っていて、ハッキリと転がり抵抗の小ささを感じるので、掛かりの悪さが目立たない範囲で乗り心地の良いホイールを使えば、身体へのダメージが少なく、少ないエネルギーで早く走れて、安定性も良いと、メリットはかなりあります。