FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

乗り心地あれこれ 2

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写真のホイールは、私が通勤に使っている後輪の相方です。

このホイールは、後輪とセットで完成車に装備されていた、メーカーの完組ホイールの前輪でした。
リムに若干の加工を施して組直してあります。
リムは後輪と同じ断面形状のロープロファイルのもので、20Hでスポークは#14プレーン、ハブはオリジナルのままです。

ロード用完組ホイールの前輪なので、ラジアル組みでした。
完成状態のまま、リムに若干の加工を施したのですが、加工の影響を感じ取ることは出来ても、乗り心地にあまり変化はありませんでした。

その後、スポークを内-外通しの2本組みに組み直したのですが、横剛性やねじれに対する剛性の向上は感じられたものの乗り心地にあまり変化はありませんでした。

手持ちの#14プレーンのスポークで、タンジェント4本組み、イタリアンに組み直したのが、写真の状態です。
これは、ハッキリと乗り心地が変わりました。
路面からの振動が少なくなり、転がりが良くなっているのが分かります。
横剛性やねじれに対する剛性も高くなっていて、コーナーやダンシング時のしっかり感が向上しています。

ロード用の完組ホイールでは、リムブレーキ用ならほぼ100%に近く前輪はラジアル組みになっていますし、手組ホイールの場合も、ロード用の殆どはラジアル組で組まれることが多いようです。

前輪をラジアル組みにする理由として、「スポークが最短の寸法のもので組めるので組み上がりの重量を軽くできる」、「空気抵抗がわずかだが少ない」などが
挙げられるでしょう。
前輪なら、ラジアル組みでも機能的に何ら問題は無いので、早く走るために少しでも優位な組み方でホイールを組もうということなのでしょう。
しかし、同じリムとスポーク本数で組まれた、ラジアル組とタンジェント組のホイールを乗り比べて、ラジアル組の優位性を感じ取ることはできないレベルです。

ラジアル組の優位性を殆ど感じ取ることができないなら、タンジェント組にして乗り心地と転がりを良くした方が良いと思っています。
コーナリングやダンシング時の前輪の役割を考えても、タンジェント組の優位性がありますから。