FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

タイヤサイズの表記


自転車の走りは、タイヤによって決定されます。
軽量等の一部の性能に特化したモデルやオールラウンドにバランスの取れたタイヤ等、走り方や用途により様々なタイヤ中から適切なモデルを選択すると、走りが大きく変わります。

FLUENTEでは、目的に合わせたタイヤの選択のご相談を承っております。

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現在ロード系の自転車に採用されているホイールのサイズは700Cと呼ばれているものが主流で、ロードバイククロスバイクの殆どのモデルに採用されています。

700Cはフランスで考案されたタイヤサイズだと思っているかたが多いと思います。しかし、700Cはフランスで規定されたタイヤサイズの規格上の表記方法であり、タイヤのサイズそのものがフランスで考案され開発された訳ではありません。

自転車のタイヤ規格は、まずイギリスで規定されました。

現在、自動車もオートバイも車輪の大きさはホイールの直径をインチサイズで表記しますが、自転車の車輪の大きさは基本的にタイヤの外径寸法で表されています。
これは、昔の自転車のブレーキがタイヤの外周を抑え型式だった時代に規格が作られ、タイヤの外径が変わるとブレーキクリアランスが大きく変わってしまうのを防ぐために、タイヤの幅が変わってもタイヤの外径寸法が変わらないようにタイヤの幅が大きくなるとリムの直径を小さくして、タイヤの外径が同じになるように規格が作られたためだといわれています。
1-3/8、1-1/2、1-5/8インチ幅タイヤに合わせた直径のリムが用意され、タイヤの幅が大きくなる程リムの直径が小さくなるようになっています。

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その後リムブレーキハブブレーキが開発されると、タイヤの外径を一定にする必要がなくなり、用途に合わせて様々な幅のタイヤが開発されるようになります。
28×1-5/8-1-3/8のような表記のタイヤも開発されました。これは、1-5/8インチ幅(約42mm)のタイヤを装着して外径寸法が28インチになるリムに装着する1-3/8インチ幅(約35mm)のタイヤと
いう表記で、リムに対してアンダーサイズのタイヤということになります。

イギリスで規定されたタイヤの規格はフランスにも伝わりましたが、フランスはメートル法を開発した国なので、インチサイズを採用せずにメートル法でタイヤの規格を表記することになります。

28インチを700mmと1インチ=25.4mmの0.4mmを切り捨てて表記することしました。
ここで700というタイヤサイズが登場します。

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700CのCは何かというと、図のように、1-3/8インチ幅用のリム直径をA、1-1/2インチ幅用のリム直径をB、1-5/8インチ幅用のリム直径をCと規定したCが表記されているのです。

700×35Cをイギリス規格で表記すると28×1-5/8×1-3/8になります。
タイヤの外径を統一して規格されたイギリスの規格を、フランスがメートル法でリムサイズに装着可能なタイヤの幅という表記にすることで700Cという表記が生まれ、現在はこのサイズの表記の主流になっています。

以前は700A、700Bというリム直径に合わせたタイヤが存在していましたが、スポーツ自転車用タイヤとしては、ロード系のスポーツ自転車用としてサイズ的に利用し易かった700C規格のタイヤサイズが残りAとBは廃れてしまいました。

700Cのサイズが広く利用されたのは、チューブラー用のリムと殆ど同サイズであることが大きく関係していると思います。