FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

手組みホイールの修理

FLUENTEでは、ホイールの修理、オーバーホール、点検調整を承っております。
FLUENTEにご相談ください。

FLUENTE
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お客様より手組みホイールの修理を承りました。

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スポークが一本折れています。

このホイールは、一年程前に折れたスポークを補充して修理したものですが、あまり乗った形跡がないのにまたスポークが折れたようです。

以前のスポーツ折れも、中古で入手したロードバイクを乗り始めて余り経たないうちに起きたものでしたので、スポークの疲労強度が限界近くなってしまったと判断して、スポークを全て交換して組み替えることにしました。

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以前ブログで紹介したように、スポークはホシのφ1.8-1.6mmバテッドスポークが採用されていて、ハブがSHIMANO ax なので、6本組 逆JIS で組んであります。
φ1.8-1.6mmのスポークは、ハブのスポーク穴との関係でスポーク折れが発生し易く、axのハブは、普通に組むとオチョコの影響が大きくて、ノンドライブ側のスポークテンションを十分に高めることができません。

組み替えに際して、ドライブ側のスポークをDTのφ2.0-1.8mmバテッド、ノンドライブ側のスポークをφ2.0-1.5mmバテッドスポークを採用して、ドライブ側とノンドライブ側とのスポークテンションの差を出来るだけ少なくなるようにしました。
ホイール組のあるセオリーを無視すれば、ドライブ側を4本組にして、わずかながらでもスポークテンションを差を少なくできますが、今回は行わず、ドライブ側、ノンドライブ側共にスポーク穴の段差に合わせた6本組にしました。

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ホイールをバラす前にタイヤを剥がしましたが、タイヤのリムバンドが劣化していて、かなりの部分が剥がれてきます。
剥がれを直してからタイヤを貼りなおすので、指で剥がしてしまえるところは全て剥がしました。

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剥がれたリムバンドに接着剤を塗り、しっかりと固定してタイヤにリムバンドを貼り直しました。

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ホイール組み替えて、タイヤを貼りました。
リムの剛性が高いことと、ドライブ側のスポークを太いものに変更したために、ドライブ側のテンションを高めることができたので、ノンドライブ側のスポークテンションも十分に高めることができました。

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カンパニョーロのハブのキャップのデザインに影響を与えたと思われるaxハブのノンドライブ側の樹脂製キャップが、経年劣化のによってヒビ割れ分解寸前で欠けた樹脂がハブ内に入り混んでいたので、接着剤を盛って穴を埋め、ヒビ割れを繋いであります。

ハブをオーバーホールしていますが、ノンドライブ側の樹脂製キャップが割れてシールが殆ど効いて無かったため、グリスが流れ出して水が進入したようです。
ノンドライブ側のワンには錆が浮いていました。
今回、キャップの穴とヒビ割れを補修して、内部にグリスの十分に充填できるようになったので、さらなる錆の発生は防げると思います。