FLUENTE店長の四方山話

自転車について徒然につづっています。

NISIのリムとRECORDのハブでホイールを組みました。

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お客様より、NISIのリムとCampagnolo RECORD のハブでのホイール組みを承りました。

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RECORDのハブといっても最新のモデルではなく、ロックナット間寸法が120mmの古いモデルです。
スポーク穴に組んだ跡がない未使用品でした。
NISI の穴数に合わせて32H、BSC なのでチェーンラインは 42mm です。

この時代のカンパのハブは、スポーク穴の径が φ2.0mm のスポークまでしか通らない寸法でできていて、φ2.0mmのスポークが通るのががギリギリの穴径なのとハブフランジが厚いこともあり、スポークの首部をハブフランジに通してスポークを起こすのに、スポーク穴のアルミを変形させながら半ば無理矢理起こす必要がありました。
このように、ハブフランジのスポーク穴とスポークの首部が密着するように組まれた方がスポークの首部から折れるリスクを減らすことができて好ましいですが、近年入手できるハブのほとんどは、若干幅の広いエアロスポークも通せるようにと考えているためなのか、スポーク穴はφ2.3mm のスポークでも楽に通せるような寸法です。

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ハブにスポークを通して仮組みしたところですが、スポークがハブフランジに沿っておらず、かなり反った状態で組まれています。
仮組みしなから、スポーク長をわずかに短く間違えてしまったかもしれないと思ったほどです。

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NISI SLUDI 390 のリムは、公称重量が390g です。
今回使用したリムは、画像のように実測で394g、もう一本は396g でした。
ロットによっては 390g をわずかに切っているものもあるようですが、390g を中心に重量のバラツキはあまりないと考えて良いようです。

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フロントホイールは、オーソドックスな 6本組み イタリアン。
DT φ2.0-1.5mm バテッドスポーク。
DT アルミニップル
リヤホイールは、6本組み イタリアン。
ドライブ側 DT φ2.0-1.8mm バテッドスポーク。 ノンドライブ側 DT φ2.0-1.5mm バテッドスポーク。
DT アルミニップル

リヤホイールは、スポークテンションのアンバランスをできるだけ補正するために、ドライブ側の6本組み、ノンドライブを8本組みにしようと思いましたが、ノンドライブ側の必要なスポーク長が入手できませんでした。 ドライブ側を4本組みにすることもできましたが、超ローハイトな軽量リムで問屋のサイトに組み方注意と表記されているモデルなので、リムの剛性は低いと判断してドライブ側を4本組みにしませんでした。

振れ取りをしながらスポークテンションを高めていくと、 リムの材質は近年の製品だけあってかなり硬い感触です。
超ローハイトでナローな軽量リムなので、絶対的な剛性はありませんが、予想していたよりもスポークテンションを高めることができました。
フロントホイールは、スポークが降伏して延び始める手前まで、リヤホイールのドライブ側も十分にスポークテンションを高めることができたので、ノンドライブ側もマズマズのところまでスポークテンションを高めることができました。
ロックナット間寸法が 120mm のハブは、11S のハブと比べるとオフセットが非常に少ないので、ドライブ側とノンドライブ側のスポーク径を変えて組むだけでノンドライブ側のスポークテンションの追従度が高く、オーソドックスな6本組でも問題ない
範囲のスポークテンションに組み上がりました。